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元救急隊員がコンビニクレームについてどう思うか書きます。

皆さんこんにちは、安田雄輝です。
今回は、何かと話題の救急隊員のコンビニ利用について書いていきます。過去のブログ記事でも書きましたが、僕は元消防士で最後の所属は救急隊でした。消防に勤務した期間は、約3年間でしたが、その間に体験した事などを覚えている範囲で書いていきます。もちろん救急車でコンビニを利用した事があります。

救急隊員のコンビニ利用の話は昔からある

一般市民に対して、救急隊員のコンビニ利用に理解を求める広報は、僕が大学生の頃には既にあったと記憶しています。少なくとも10年前には、既に救急隊のコンビニ利用の話はありました。救急隊員のコンビニ利用を許可する背景として、救急出動の増加に伴い、帰署途上に救急指令が入り、転戦が続いて、食事が摂れないという状況がありました。救急出動は内容にもよりますが、1回出動すると直ぐには帰れません。そして、帰署してから消毒、物品の補充、書類作成など、仕事が色々と残されています。せめて外のコンビニで食事を自由に済ませられると、活動が楽になるのは皆さんおわかり頂けると思います。しかし、救急車がコンビニを利用しているのを、そんなに見たことが無いと思います。ちなみに僕はプライベートで1回も見たことがありません。なぜ昔から救急隊員のコンビニ利用に理解を求める広報をしているのに、救急隊員たちはコンビニをあまり使わないのか、僕なりの視点で書いていきます。

市民の目よりも、上司の目

救急隊員がコンビニを利用すると、一般市民からクレームが入る事があると言いますが、僕が消防に居た時は、コンビニ利用に対してクレームが来たという話を聞いたことはありません。救急隊員だった当時を振り返ると、コンビニを使う時は、コンビニの駐車場に堂々と救急車を停めている訳ではなく、少し小道に救急車を停車させて、上着を脱いで利用していました。コソコソ隠れる感じで、サッと買い物をして救急車に急いで戻る感じです。

僕は思うのですが、一般市民はある程度、救急隊員のコンビニ利用に対して、理解はしていると思うのです。どちらかと言うと消防幹部に問題があるのではと思います。どういう意味かと言うと、市民からクレームが入った時に、クレームの内容よりも、クレームが来たこと自体を問題にして、救急隊員を注意する可能性があるという事です。僕の視野で見た範囲の消防組織の体質を言うと、おかしなクレームを言う市民に強く「NO」を言える幹部は少ない。いざという時に、確実に守ってくれる上司が居ないと、安心してコンビニなんて使えないという訳です。なので、僕は市民に理解を求める広報よりも、消防幹部の方がどう考えているのだろうかと思ってます。普段から「積極的にコンビニを利用するように」と、幹部から救急隊長に声掛けをしないと、なかなか難しいのかなと思ってます。某消防が救急隊員のコンビニ利用に理解を求める広報をしている時点で、市民のクレームを極端に嫌がっている事の現れかなと思いました。昔から救急隊員のコンビニ利用の話はあります。一般市民に対しては、「状況によって使います」と説明をすれば良いだけだと思います。

救急隊の待遇

救急隊員は消防職員なので地方公務員です。昔は公務員になれば安泰と言われてましたが、今はどこも人員削減がされており、一人ひとりの業務は増えてます。僕の居た組織では、年休も満足に使えませんでした。消防と民間企業を数社経験しましたが、消防の方が給料も低く、休みも取りにくくて、仕事も大変でした。昔の公務員のイメージが世間では強いと思いますが、楽で安泰な仕事では既に無くなってます。たいして給料が高くもないのに、ミスが許されない仕事を何件もこなし、狭い救急車で日々仕事をしている彼らに対して、リスペクトの気持ちを持つことは大事だと思います。救急隊は1当直24時間で勤務しているところが多いです。人員が居る消防では、従事した時間で隊員を入れ替えたりしている様ですが、地方だとそんな人員の余裕無いと思います。先日、Yahoo!ニュースのコメント欄で、「救急隊が少ないなら、増やせばいいじゃないか」と書かれているのを見ましたが、医療職は簡単に増やせないのです。資格を取得させても、現場で実践経験を積まないと一本立ち出来ません。救急隊員の労働環境を、直ぐに改善することは難しいとは思いますが、社会全体で救急活動に対して、理解をしていく事が今後も必要です。

頑張っているのは救急隊だけではない?

ここまで救急隊の話をしましたが、僕は輸血用の血液を運ぶ緊急車両の乗務員もしていました。そのときの経験は別記事に書きましたので、ブログ内を探して貰えればと思います。輸血用の血液を運ぶ車も、救急に関わる仕事なので、食事が遅くなることはありました。それもやっぱり人員が不足している関係もありました。救急医療に関係する仕事は、当直勤務、夜勤があったりするので、肉体的にも負担がかかります。24時間365日暮らしを支える仕事は、職業としては安定しているのですが、働いている人にかかる負担も大きいと感じてます。救急隊のコンビニ利用に関して、ニュースになっていましたが、他の緊急車両も同じく忙しかったりします。仕事を選ぶ時点で「そうなる覚悟があるから働いているのだろ?」と言われてしまえば、それまでですが、ある程度の寛容さが無いと、なり手が居なくなり、人手不足になると思います。細かいことにクレームを入れる人になるのではなく、働くひとに対してリスペクトの気持ちを持つ人間でありたいですね。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

ABOUT US
安田 雄輝
「YouTubeコンサル・動画制作」をしています。/※経歴:消防(救急救命士)➡在宅診療所➡献血供給事業団➡YouTubeクリエイター/大人からピアノを始めチャンネル登録者1000人/夢は子供がやりたい事を経験出来る場所を沢山つくること