はじめに
私は、自分が受けているピアノレッスンの様子をYouTubeに投稿しています。現在、チャンネル登録者は1500人以上です。YouTube運営を始めたきっかけは、ピアノレッスンをiPadで自分用に撮影していたところ、その様子を見たピアノの先生から「YouTubeに投稿しちゃえば？」と言われたことでした。
最初は実名も出さず、もともと人前に出ることが得意な性格ではなかったので、初期の動画はレッスンが突然始まるようなもので、今では見るのが恥ずかしいくらいの出来です。現在では1000人を超え、収益化もできるチャンネルになりましたが、そこに至るまでには多くの試行錯誤と悩みがありました。
YouTubeで悩んでいる人の参考になればと思い、この記事を書きます。
継続する力の重要性
YouTubeを始めたばかりの頃、最初の数年はほとんど再生回数も増えず、登録者もなかなか増えませんでした。個人が受けているピアノレッスンを見ても、需要が無いように感じ、自分の中でも「誰がこの動画を見てくれるのか」「そもそも誰に見せたいのか」と考えても答えが出ませんでした。そのため、結果がすぐに出ない現実と、自分の中でアイデアが浮かばないまま、ただピアノレッスンの様子を投稿する日々が続きました。
不思議なことに、結果が出なくても辞めるという選択はしませんでした。今思えば、この経験は積み上げている修行期間だったのだと思います。有名なYouTuberの初期の動画を見ると、現在までの成長がわかります。最初から良い動画を投稿しているYouTuberも、過去には別チャンネルを運営していたり、下積み時代を経て現在の成功を手にしていることが多いと感じました。
だからこそ、結果が出なくても続けていくことが成功には必要だと強く思います。
継続するための工夫
自分に合ったコンテンツ
過去に別チャンネルを作って、さまざまな試行錯誤をしました。例えば、外国人向けに日本のタクシーの広さを解説する動画など、今では思い出せないような内容の動画も作っていました。バラエティ系のYouTuberに憧れて、自分も面白いことをやって人を笑わせたり楽しませたいと思っていました。しかし、結果は思わしくありませんでした。自分のセンスやキャラクターがうまく立たず、視聴者に響く動画を作ることができませんでした。
その後、自分に合った動画作りを見つけるために、いろいろなジャンルを試しましたが、結局残ったのはピアノでした。ピアノはずっと続けていたこともあり、他の動画と比べて視聴されることが多かったのです。冷静に分析した結果、バラエティ系よりもピアノに特化することが自分に合っていると気づきました。
そこで、他のジャンルを諦め、ピアノ一本に集中してYouTubeを続けることにしました。ピアノが求められていることを察知し、本気で向き合うことで、YouTubeのコンセプトも明確になりました。この決断が、現在のチャンネルの成功につながっています。
自分に合った動画スタイル
成功しているYouTuberの動画を見ると、編集に凝っていたり、いろんな場所や人とコラボしたりしています。それを参考にして、いきなり同じことをやろうとしても、結局続かなくて途中で辞めてしまうことがあると思います。私が思うのは、YouTuberはクリエイターであり、誰か他の人を真似するのではなく、自分の個性を活かすことが大事だということです。
自分で自分の道を作っていく覚悟が必要です。誰もいないところに行くからこそ宝があるのであって、みんなが宝を探している場所にはお宝は眠っていません。誰かの真似をすると、自分の良さが消えてしまうのです。たとえ自分には何も個性が無いと思っている人でも、必ず何かしらの個性はあります。
自分の個性を見つけ、それを活かしてコンテンツを作ることが、長く続けられる秘訣だと思います。他の成功者を真似るのではなく、自分だけのスタイルを確立することで、真の成功が得られるのです。
モチベーションの保ち方
動画投稿をして、思うように結果が出ないと途中で投げ出したくなる時もあると思います。いつ結果が出るのかわからない、成功する保証なんて一つもないのに、企画を考えたり、動画編集をするのはとても労力がかかります。やらないと決断すれば、すぐにこの重労働から解放されると思うと、水は低きに流れるのと同じで、人の心もまた低きに流れていきます。
YouTubeをやるときに、「チャンネル登録者1000人が目標」ということをゴールにしてしまうと、失敗しやすいと思います。YouTubeはあくまで自分を発信するためのツールであり、チャンネル登録者はその結果として付いてくるものです。だから、YouTubeを通して何を視聴者に伝えたいのか、自分が実現したいことは何なのかを考えることが重要です。こうすることで、チャンネル登録者の増減に一喜一憂せず、モチベーションも維持しやすくなります。
YouTubeをやる目的は、家で言う基礎の部分にあたります。基礎が固まっていなければ、家も建ちません。自分の目的を明確にすることで、長く続けることができるのです。
結果が出るまでの過程
YouTubeを続けていると、突然再生数やチャンネル登録者が急増する時があります。実際に私が管理しているYouTubeチャンネルでも、グラフを見ると急角度で伸びている時期があります。これは様々な要因が考えられます。自分がコンテンツ制作に慣れてきたり、YouTubeのアルゴリズムに評価されておすすめに表示されたためなどです。
そのため、YouTubeがなかなか伸びなかったとしても、コツコツと動画を投稿し続けていれば、どこかで動画がバズり、それをきっかけに他の動画も再生されるようになり、チャンネル登録者が増え始めることがあります。もちろん、これは私の経験に基づくもので、他にもさまざまな成長のパターンを経験された方がいると思います。
試行錯誤の具体例
初期の頃、私のYouTubeチャンネルは視聴者のことをあまり考えていなかったと思います。何となくピアノレッスンが始まり、自分がいつピアノを習い始めたのか、今何をしているのか、どういうことをやりたいのかなど、説明を全くしていませんでした。そのため、動画ごとに私が何者で、今どんなことに挑戦しているのかを初めて見る視聴者にもわかるように工夫するようにしました。
また、自分の顔の表情も明るくなるように意識しました。鏡を見て、どんな表情をすれば良いのか、自分なりに笑顔でいる練習をしました。視聴者が応援したくなるような人物像を考え、一つ一つ改善を重ねました。
その結果、だんだんと動画が見られるようになり、チャンネルも伸び始めました。何も努力せずに「ありのままの自分を見てくれ」と言えるほど、自分はできた人間ではなかったのです。だからこそ、時間をかけて少しずつ改善していきました。
成功に必要な心構え
根気強さと信念
YouTubeを運営するには、根気強さと信念が大切だと思います。自分が望む結果を必ず出すと信じて続けることが本当に大事です。どんなに再生回数が伸び悩んでも、諦めないことが成功への鍵です。
私が心の中で大切にしている言葉があります。消防学校時代、ある教官が新人消防士全員に「できないことを武器にしろ！」と訓示で言いました。YouTubeをやる人の中には、自分には特別なスキルが何も無いと思う人もいるかもしれません。でも、何も無いなら、その「無いこと」を武器にして戦えばいいのです。
私はこの言葉を胸に、自分はピアノが弾けないことを武器にしてYouTubeで成功しようと決め、結果が出ない時もコツコツと続けてきました。だから、自分に何も無いと思わず、無いなりにできることをやってみてください。それが成功への道を開くのです。
失敗を恐れない
失敗するのは怖いですよね。私も失敗するのは嫌です。でも、上手くいかないことを経験しないと、何が駄目で、何が良いのかを学ぶ機会を失ってしまいます。私も過去の動画で、撮影がうまくいかないことがありましたが、それも現場で「まずは挑戦してみよう」という気持ちでさまざまな撮影方法を試した結果です。
その結果、撮影にかける労力と投稿する動画のクオリティのバランスを取ることができました。いい動画を作ろうと思って、いろいろな機材を使うと、準備や撤収にも時間がかかります。そうなると、続けるのが大変になってしまいます。
だからこそ、まずはとにかく挑戦してみてください。失敗しても良いので、自分の中でバランスを見つけてください。失敗は挑戦した人にしか経験できません。挑戦し続けることで、徐々に自分に合ったスタイルを見つけることができます。
まとめ
今回はYouTube運営で悩んでいる方に向けて、私の経験が誰かの役に立てばと思い、この記事を書きました。私自身もまだまだチャンネルを伸ばして、自分のやりたい曲に挑戦し、その先にある夢を叶えたいと思っています。
自分のことは自分が一番信じてあげなければなりません。できるかどうか不安にならず、「自分なら絶対にできる」と信じることが大切です。そして、信じられるだけの努力を積むことが必要です。毎日の小さな努力も、一年、二年と続ければ大きな成果に繋がります。
自分の失敗なんて、結局誰も興味はありません。人生は一度きりですから、本気でやりたいことに挑戦してみることが大事です。本気でやって失敗したら、そこから得るものもありますし、成功したら儲けものです。
やるなら覚悟が必要です。視聴者は賢く、発信者の本気度を見抜きます。だからこそ、一生懸命やってみてください。諦めないで、頑張ってくださいね。
継続する力と信念、そして挑戦する勇気を持って、あなたのYouTubeチャンネルを成長させていきましょう。あなたの努力は必ず報われます。
