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大人から始めるピアノの魅力と私の体験談

大人からピアノを始めることに興味がありますか?新しい趣味を見つけることで、人生に新たな楽しみを見出したいと考えている方も多いでしょう。私もその一人でした。この記事では、私が大人からピアノを始めたきっかけや、その過程で感じたこと、そしてピアノがもたらした変化についてお話しします。

毎日の疲れと擦り減る心

仕事に追われる毎日、朝早く電車に乗り、座席の争奪戦に勝って座れることが唯一の幸せと感じるような生活でした。しかし、その時間は何も心の癒しにはなっていませんでした。そんな日々の中で、「大人からピアノを始めたい」と思うきっかけがありました。

献血供給事業団での勤務

私がピアノ教室に通い始めた当時は、献血供給事業団に勤務していました。献血供給事業団は、輸血用の血液を24時間365日、医療機関に供給している公益財団法人です。当時、私は横浜市港北区の日吉に住んでおり、東急東横線の満員電車で通勤していました。行きも帰りも疲弊し、さらに24時間の当直勤務もある不規則な生活スタイルは、想像以上に肉体的な負担がありました。

自分の限界を感じて

さらに、同棲していたものの、様々な問題がうまくいかず、失敗してしまい、自分に限界を感じていた時期でもありました。そんな中で、心の癒しを求めて、何か新しいことに挑戦したいという気持ちが強くなっていきました。

心に響いたYOASOBI「群青」

ある日、通勤電車の中でYOASOBI「群青」のピアノカバーを聞いてみました。その瞬間、この曲はまるで自分に宛てた歌のように感じました。美しいメロディーと心に響く歌詞に惹かれ、「自分でもこの曲を弾いてみたい」と強く思うようになりました。これがきっかけで、大人からピアノを始めてみたいという気持ちが湧き上がったのです。

野口幸太ピアノ教室での初めての体験

体験レッスンに行った日、今でも鮮明に覚えているのは、初めてシゲルカワイの鍵盤を押したときに響いた音の美しさです。これまで楽器とは無縁で、特に趣味もなかった私が、グランドピアノに触れ、その一音だけで心が動かされました。シゲルカワイのピアノの魅力は本当に素晴らしく、その瞬間、ピアノの音色に引き込まれていく自分を感じました。

自分が感動した気持ちとは別に、どんな言葉だったか今は忘れてしまいましたが、野口幸太先生から大人がピアノを始める現実についても説明がありました。大人からピアノを始めても、続ける人が少ないことや、レッスンを本当に受けるかどうかを今すぐ決めずに後日お返事くださいという内容だったと思います。

しかし、私はその場で決断をするタイプです。後日お返事するどころか、体験レッスンに行ったその日に、野口先生から紹介された自宅近くの三響楽器で電子ピアノを購入しました。コンビニのATMで16万円を引き出し、その場で即契約したことは今でも鮮明に覚えています。後に野口先生から「あのような決断をした人は安田さんくらいですよ」と言われたことも印象に残っています。

新たな挑戦の日々

ピアノレッスンを始めて最初の一年は、最も辛い時期でした。献血供給事業団では24時間の当直勤務もあり、不規則な生活スタイルだったため、家に帰ってからは布団に潜って泥のように眠る日々が続いていました。そのため、ピアノに真剣に向き合うことがなかなかできなかったと思います。

その当時のピアノレッスンの様子を動画撮影し、YouTubeに公開しています。私のYouTubeチャンネルはこちらからご覧いただけます。

私はクラシック曲よりもポップスの曲が弾きたくてピアノ教室に入りましたが、いきなり好きな曲に挑戦できるわけではありませんでした。最初は譜読みやリズムトレーニングなど、地道な基礎を積み上げる必要がありました。レッスンが進むにつれて、楽しさだけでなく、多くの壁にぶつかることもありました。

出された課題を全然やっていない時でも、とにかくピアノレッスンには通い続けました。絶対にYOASOBI「群青」を弾きたいという強い気持ちがあったからだと思います。

ピアノがもたらした変化

ピアノを始めたのとほぼ同時期に、私はYouTubeでピアノレッスンの投稿を始めました。当初は名前も実名で出しておらず、チャンネル名も何度か変えたりしていました。ピアノを始めたことで気持ちが前向きになると同時に、YouTubeのおかげで自分自身の姿を客観的に見るようになり、変わらなければいけないと感じるようになりました。少しずつ笑顔を増やしたり、視聴者とのコミュニケーションを大切にするよう心がけました。

私はコミュ障なところもありますが、カメラの前では一生懸命頑張ろうと思い、自分なりに工夫してきました。今もなお、ピアノとYouTubeを通じて自分を磨いている最中です。泥臭く続けてきたピアノとYouTubeのおかげで、ピアノが弾けなかった私でも、チャンネル登録者数1000人を達成できたのだと思います。

ピアノのおかげで、少しずつ人生が良くなってきたと感じています。音楽と向き合いながら、自分自身も成長し続けることができました。

読者の皆様へ

大人から何かに挑戦するのは、時には勇気が必要かもしれません。特にピアノについては、「大人からは上達できない」「指が動かない」「音感がつかないから無駄」といったネガティブな情報が耳に入ってくることがあるでしょう。

しかし、私は大人からでもピアノを楽しむことができると信じています。音楽を通じて心が成長し、自分の人生を豊かにすることができるのです。実体験から感じるのは、弾けることだけが価値ではないということ。何か新しいことに向かって懸命に努力する姿勢こそが、人の心を動かし、勇気を与えるパワーになるのだと思います。

私がピアノを始めるきっかけとなったYOASOBI「群青」も、大人から弾くことができました。自分のやりたいことには必ず挑戦してみてください。挫折しても、もう一度立ち上がれば、それはただの休憩に過ぎません。一度きりの人生を思いっきり楽しむために、大人からピアノを始めたいと思っている方は、ぜひ挑戦してみてください。素敵なピアノライフを送れることを祈っています。