11月3日(日)に木更津市でオーガニックシティフェスティバルが開催されていましたが、私はそちらには参加せず、「ひとりオーガニックシティフェスティバル」として金田地域交流センターでニンジンの対面販売を行いました!おかげさまで、用意したニンジンはすべて完売となり、大変嬉しく思っています。
今回販売したニンジンは、農薬も化成肥料も一切使用せずに育てたものです。栽培中はイモムシに葉を食べられたり、肥料の効きムラが出たりと、苦労する場面も多々ありました。また、種まきの時期にはなかなか雨が降らず、発芽が難しいニンジンの栽培には苦労しましたが、頑張って水やりを続けたおかげで、予想以上に発芽も良好でした。
育てるのに手間がかかる分、皆さんに新鮮で安心して食べていただけるニンジンをお届けできたことを嬉しく思います。栽培期間中の写真を今回は皆様にダイジェストでお見せします!
ニンジンの発芽には光が必要なため、浅い溝に種を蒔き、覆土は薄めにすることがポイントです。覆土後は、上から軽く土を押さえて「鎮圧」することで隙間がなくなり、乾燥防止にもつながります。
ニンジンの種は水を吸収する力が弱いため、発芽するまで水切れしないよう注意が必要です。浅く種を蒔いた状態で乾燥を防ぐのは難しい作業ですが、種まき後に畝の上に籾殻を被せると乾燥が抑えられ、家庭菜園でも発芽が安定しやすくなります。
ニンジンの栽培中、私は数回にわけて間引きを行います。一般的な栽培方法では、間引きのタイミングがいくつかありますが、無農薬で栽培する場合、私は間引きの時期を遅らせることが多いです。これは、芽が小さいうちは害虫被害に遭いやすいため、ある程度大きく成長してから間引きをする方が失敗を防げるという経験に基づいています。
理想は2回の間引きで済ませることですが、化成肥料を使わず有機肥料のみで育てているため、成長が揃わないことも多く、最適なタイミングを見ながら慎重に間引きをしています。有機肥料は成分が均一ではないため、土壌内で肥料の効きムラが生じやすく、場所によって成長に差が出やすいからです。そのため、スーパーで並んでいるような見た目が揃った野菜を作るのは難しく、形や色がさまざまな野菜が収穫されるのが一般的です。
このような多様な形や色こそが、自然本来の野菜の姿といえるでしょう。
ここまで成長すればもう安心かと思いきや、モンシロチョウが葉に卵を産みつけ、放っておくと葉がどんどん食べられてしまいます。そのため、毎日のように葉を確認し、素手でイモムシを取り除いていました。小さなイモムシでも油断はできず、放置すると食害が急速に進み、あっという間に葉がなくなってしまいます。
ニンジンの栽培では追肥を2回行います。1回目は最初の間引きのタイミングで、2回目はその後に行いますが、2回目以降は肥料切れになることも多く、まだ試行錯誤しながら学んでいる段階です。肥料は適切な量を使用しないと、害虫の発生を助長することがあるため、無農薬で栽培する場合は追肥をできる限り控えめにしたいと考えています。
7月12日に種を蒔いたニンジンを収穫し、11月3日に皆様のもとへお届けしました。栽培期間は114日もかかり、ようやく一本のニンジンが完成します。野菜についてお話していると、意外にも「野菜はすぐ育つ」と思っている方が多いように感じますが、実際には栽培に数ヶ月を要することがほとんどで、中には種まきから収穫まで半年以上かかる野菜もあります。
私自身が栽培した野菜を直接販売することで、栽培過程や工夫についてお客様にお伝えすることができるのも、対面販売の魅力だと感じています。また、収穫してから数時間後にお客様の手元にお届けできるため、新鮮さも格別です。もし金田地域交流センターで私が販売していたら、ぜひ一度ご購入いただければと思います。
栽培の様子はInstagramでも写真で投稿しているので、ぜひフォローしてください。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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