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音楽がなぜ、幼児の情操教育になるのか、ピアノ教師が詳しく語ります。

「音楽やピアノのレッスンは情操教育に良い。」
これは、昔から言われていることですね。

でも、実際、「情操教育って何ですか?」と訊かれた時、明確な答えって出せますか?
何かフワッとしたイメージだけで、これ!という答えが出しづらい話なのではないでしょうか。

もちろん、「これこそが正しい!」というような正解はないのかもしれません。
わざわざ答えを出す必要もないのかもしれません。

一般人であれば。

でも、これが「情操教育」を商品として売っているプロの教育家なんだとしたら話は別。やっぱり、お客様に提供する人間としてのポリシーは持っておくべきですし、これを伝えることで、一般の方々にもなにか考えるきっかけになれたらと思います。

感情の情に、操ると書く「情操」。
情操教育は、単に、喜怒哀楽の経験をさせる・・・だけのものではなさそうですね。

例えば、学校の音楽の中には「鑑賞」の授業というものがあります。
これは「観賞」とは違います。
観賞といった場合、ひとつの曲を聴いて「こんな風に感じました。」と、単に感想を述べるだけでOK。
ところが、鑑賞となったら、もう少し深いところまで、思考を働かせる必要があります。

もし、ひとつの曲を聴いて「楽しい」と感じたのであれば、曲の中のどんな要素が、自分の心情に働きかけて「楽しい」と感じることができたのかを、分析的に論じる。これが鑑賞です。
感情という本能的な部分だけではなく、理性的であり、分析的な要素が加わるのです。
僕はこれこそが、情操教育の真髄なのかもしれないと考えています。

どんな時に自分の心がどう動き、どんな衝動を起こし得るのか。
音楽という、ダイレクトに心にタッチする媒体を通して、自分の心のシステムをわかっていく学習。
そういった学習の積み重ねで、感情と理性のバランスをコントロールする術を磨いていけるもの。
音楽の情操教育には、そんな側面があるように思っています。

ABOUT US
野口幸太ピアノ教師,ピアニスト,経営者
横浜市でピアノ教室を経営しています。 武蔵野音楽大学大学院を修了し、ピアニスト、音楽教員、音楽イベント制作会社など、“音楽”とつく様々なお仕事を経験させていただいてきました。 様々な音楽経験をフル活用し、多種多様な生徒様のご要望にお応えし、生計を立てるのが難しいとされているこの業界で、毎年業績を上げ続けています。 最近では、オンラインレッスンで、海外在住の外国人の方からもレッスン依頼をいただくようになりました。 ピアノを通して、社会に貢献していくこと!が信条です!